国家試験勉強・・・。6年間使ってきた教科書の山を見ると、ホンマにこれ全部勉強できるんかと誰もが不安におちいるだろう。だが、大丈夫。仮にもキミ達は難関と呼ばれる獣医学科に合格した人達。誰もが合格できる資質を持ち合わせているのだ。大学中の成績の良し悪しなんぞカンケーない! 要は自分にあった要領のよい勉強の仕方を見つけられるかどうかにかかっている。勉強のやり方は人それぞれなんで万国共通のやり方など存在しないだろうが、ココでは1つの方法として学長の勉強法を紹介してみよう。参考程度に読み流しとって。 まず最初にやることは・・・ 20種類以上もの教科。山のような教科書。いったい何から勉強はじめりゃいいんだ〜! これだけたくさんの科目を実質、数ヶ月で全てこなさなければならない。まともにやっていてはとうてい無理だ。しかし要領さえ身につけてしまえばなんとかなるもの。 時間に余裕があるならまずは自分の好きな得意な科目から始めるのもよい。健全な学生生活を送ってきた方々は机に座ってまともに数時間勉強することなど久方ぶりだろうからまずは、体をならすことから始めよう。いきなりがんばりすぎては足がつってしまう。とはいえできれば定石に従った勉強をやったほうがいい。まず基礎系から。その中でも最も重要な基礎系科目。俗に三大理学と呼ばれる「生理学・薬理学・病理学」の3つである。この3つはあらゆる教科の基礎となり、様々に結びつきからみあってくる、絶対に捨てることはできない必須科目である。中でもまず生理学から始めるのがよい。生理学は生体のあらゆる基礎を担う最重要科目だからだ。生理学を完璧に理解できていなければ他の科目をやっても威力が半減するぞ! 復習中心の勉強法 勉強のやり方は1科目ずつじっくり時間をかけてやるやり方、テンポ良くスピーディーに進んで行き復習に重点を置くやり方の2種類がある。自分の能力に合わせてやればいいが、記憶力に自信の無いオイラは後者の復習重視のやり方を選んだ。オイラはまず日獣の問題集の生理学を項目ごとにやっては教科書を読み返して蛍光ペンで線を引いていく、問題集の解説にも線を引いていくという作業を繰り返した。重要な所に線を引いておけば復習で読み返す時の効率がはるかに違う。 1通り目はある程度時間を欠けて問題を全部解き、教科書・解説に線やカキコをする。どのような聞かれ方をするのかに慣れるのだ。2通り目からは問題は解かず、解説中心に復習をやる。下線やカキコを中心に見ていき、いらない所は無視する。1通り目と同じ時間で2〜3回は見直せるだろう。こうやって何度も時間をかけて読み返して記憶に刷り込んでいく、というのがオイラの勉強の仕方だった。 断片的につなげていく まず生理をやって確実に理解した後、すかさず薬理学へ突入。生理学を理解した後に薬理をやると理解のしやすいこと! 全ての科目には何かしら横のつながりがある。各科目を単体で丸暗記でやっていくなんて不可能だ。関連のある科目を続けてやって細かな断片的な知識をつなぎ合わせていくのだ! 学長独断による各科目のつながりを図にしめしてみた。なるべく矢印のつながるように勉強していくと効率いいかもしれない。 ![]() オイラは三大理学から始まり、周囲の基礎系を固めていった。はっきりいって内科外科はあまり勉強していない。マニアックな魚病や実験動物学などを除けば一番時間をかけていないだろう。しかし、不安はなかった。臨床というのは結局は基礎の発展、応用。基礎をがっちりやっておけば自ずと苦労なく理解できるのだ。第一、内科外科はとてつもなく量が多いのでまともにやりあうのは大変。周りの土台を固めてから挑むべし。 どのくらい勉強したか〜量とペース オイラが本格的に勉強を始めたのは夏休み半ばくらいからかな・・・? これは結構早いほう。たいていは夏休み明け〜冬くらいから、遅い人は年明けくらいから始める人もいる。しかし、できれば半年は確保したほうがいいと思う。オイラは問題集を中心に勉強していたのだが、前述したとおり復習重視のためかなりのハイスピードでやっていた。最初は1教科1週間くらいのペースでやる予定だった。しかしよく考えるとこのペースでも20教科やるのに20週間。約5ヶ月ですよ?5ヶ月!! 終わった頃にはもう本番じゃねーかい! ってわけで前人未到の超ハイペースでやることにした。ってかやらざるをえなかった。復習重視だから、最低3回はこなしたいと思っていたので。っつーわけで禁断の界王券3倍を使うことにした。1教科1〜3日で終わらせるという離れ業をやってのけたのだ。勉強を始めだしてからはもうほぼ毎日朝9時くらいから夜中0時過ぎまで学校にいた。家には寝に帰るくらい。っていっても学校にいる間中勉強してたわけもなく、半分くらいしかやってないわけだが。1日5〜6時間が限度ですな。。。 そんな、こんなペースでとりあえず年内に一通り全科目をやる目標だったんだけど、ちょっと無理だった。基礎系は2回くらい復習したやつもあるしね。しかし、8割方は終わっていたのでとりあえず同じペースで続けていった。1月中ごろまでにはようやく一通り終わり、本格的に復習をやっていった。1日1〜2教科のハイペースで途中模試をやって実力を確かめつつ、全科目を3〜4回復習をしたのだ。模試で5割5分くらいとれるようになったらまぁ、安心かな。一般に模試は本番よりも難しいので模試で5割以上取れれば本番でも6割くらいはとれるだろうから。最終的には模試でも6割をなんとか越えれるようになったのである程度自信を持って本番に臨んだ。 得意科目、捨てれる科目を見極めろ とはいえ、さすがに全科目完璧にこなすのは至難の業で、いくつかは手を抜かざるを得ない科目もあるだろう。重要なのは得意科目を完璧にして確実に得点できるようにすること。○○の科目なら誰にも負けやしねぇ!って科目をいくつか作れ。少なくとも自分の専門科目くらいは人に質問されても答えられるくらいに・・・。オイラは生理と薬理はみっちりやって自信もつけた。逆に捨てる科目もある程度必要で、どうしてもウマの合わない科目というものがある。オイラは特に微生物とか魚病がダメだったね・・・。特に魚病は正解率は3割くらい。。。模試や●秘をたくさんやって問題傾向を調べよう。出題の多い科目、少ない科目がなんとなくわかるハズ。自分の苦手科目であんまし問題出ないような科目なら思い切ってすててしまうのも手(といっても全部捨てるんじゃなくて基本くらいはおさえとけ)。2〜3問しか出ないような科目に何時間もかけて勉強するのはもったいないぞぅ! 〜獣医師国家試験を受ける6年生へ〜 「情報に振り回されるな」 「最後は気合だ」 「なんとかなるものだ」 「(勉強の)初めはワケがわからなくても最後には全てがつながってくる」 「6割だけとりゃいいんだよ、6割。ようは受かれば勝ち。」 |