続説・因幡の白兎



「その後の因幡の白兎」 
 ウサギはたいそう改心して、ぜひとも大国様に御礼をしたいと思った。しかし、今の彼女には何もない。そこで、心ばかりに「あなたこそ八上比売を得るにふさわしいお方です」と思いつく限りの最上級の誉め言葉を言った。しかし、こんなこきたないウサギごときにそんな事言われても、しょーがないので大国様は「あっ、そう」と適当に流し、旅路を急ぐ。引き止めようにも何のすべも持たないウサギ。このお方に救われ、私は改心した。二度とウソはつくまいと。しかし、ここであのお方に何も御礼ができなくてはこの気持ちがウソになってしまう。気ばかりがあせるウサギ。しかし、何もできず、考えつかないウサギは、自暴自棄となり、夜の町に繰り出しては酒におぼれ、名も知らぬ男達と一夜を過ごす事もしばしば・・・。
 ある日、改心したピュアな心もすさみかけ、元の堕落した生活に戻ろうかとした時、ウサギは思った。「ハッ・・・そういえば、今月・・・こないわ!?」 そう、彼女は身ごもってしまっていたのである。あぁ、なんてこと。今の私にこの子達を育てる資格なんてない。いっそ、このまま死んでしまおうか・・・? しかし、いざその勇気も出せず、ダラダラと日々過ごしていく中で、とうとう5匹の子を産み落としてしまったウサギ。途方に暮れる彼女だったが一つのアイディアが! 今こそ大国様に恩返しができる。ウサギははるばる大国様を訪ねて旅立つ事となる。

 途中幾多の困難もただただ、恩返しをしたいがための根性で乗り切り、ついにたどり着くウサギ。大国様を前に「先日はどうもお世話になりました。本日はぜひともその御礼を申し上げたくやってまいりました。」と謳うウサギ。「ふ〜ん、ご苦労さんだねぇ。」とボヤく大国様。どうせこんな薄汚い野ウサギの御礼なんぞたかがしれてる。余は早く八上比売とイチャイチャの続きをしたいのに。あぁ、めんどくさい奴を助けてしまったのぅ。そんな大国様の前に一つの皿が差し出される。肉か? 何か揚げられた肉の塊のようなものが食欲をそそる香ばしい香を放っている。肉が大好きな大黒様は、こりゃええわいとばかりに手を伸ばす。が、それを手に取りよく見ると、何か見覚えのあるような形である。何かの動物の丸焼き・・・。なんと、それは子ウサギの丸焼きだったのである。彼女は断腸の思いで我が子を捧げ物として貢ごうとしたのである。
 唖然とする大国様。必死で涙をこらえるウサギ。その心意気に打たれた大国様は子ウサギをむさぼりつつ、「そのほう大儀であった。心中さっするぞ。よほどの覚悟であったろう。だがもう苦しむ事はない。」そういって子ウサギを全てペロリと上手そうにたいらげた大国様は続けた。「うむ、たいそう上手かったぞよ。だが、このような事は二度としてはならんぞ。そうだ、アレを!」かしわ手を打つと、家臣が何かを持ってきた。アンコと皮である。それらをこね合わせ、ウサギの形のお菓子を作り上げた。「この菓子をそなたに授けよう。これからは何かに御礼をする場合は我が子ではなく、このお菓子を捧げると良い。」大国様の粋な心意気に打たれたウサギは涙をこらえきれず、大泣きしながら(ウサギの目が真っ赤になったと言われる由縁)、そのお菓子を持ち帰ったそうな。結局全部喰ったのかよっ!(さまぁ〜ず三村風)・・・と思いつつ。


 こうして伝えられたのが、かの鳥取銘菓「因幡の白うさぎ」となったのであります。 福岡銘菓(元祖は福岡よ)ヒヨコのウサギ版みたいな感じかな? 是が非でも食したい人は寿製菓のHPまで。


参考文献 「本当は恐ろしい日本童話」 桐生燥 ベストセールズ出版
この物語は学長創作による大嘘話ですので信じないように。


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